cars
Series 8000(B) -両数と編成番号-
 
両数
8000系は編成ごとで両数がまちまちです。
特に2連は「85**」と言う番号から始まるのに対し、「81**」で始まる4、6、8連の編成については、編成番号で区別する規則的な法則もなく、近年3連が誕生したことで800系、850系と言った新形式も登場し、より複雑となっています。

弊サイトの表記について、わかりやすくするために「81**」から始まる編成を基本編成、「85**」から始まる編成を増結編成(2連)としています。
・4連

・新製時に4連の編成
8101Fから8155Fまでの編成は新製時は4連で製造されています。
その後、8101Fから8114Fについては輸送増強用に中間車を増備し4連から6連に増結されています。
また、2連を中間車化改造して4連に組込6連とした編成が10編成在籍します。
(この件は6連、中間車増備製造の項にて扱います)

その他、8191F、81107F〜81109F、81111F、81112F、81118F〜81120Fは投入される検修区の関係から4連で新製されています。
本線系統、野田線では2連と組み合わせたで使用し、東上線では6連と組み合わせ10連として使用しています。
また、一部後期の8000系はワンマン改造され各地支線で使用されています。
・改造によって誕生した4連の編成

平成19年度に東上線で活躍していたの8連の中間に挟まるサハ8900をそれぞれ先頭車化改造し、4連+4連に分割する改造が行われ、新たに4連が誕生しています。
8189F、81105F、81115Fを分割した各編成については修繕工事と並行する形で先頭車改造を行い、8183F、8197F、8199Fについては既に更新工事を実施してあったため、サハ8900への先頭車化とワンマン化改造工事のみ行われています。
新製でなく改造で4連が誕生する例は今回が初めての事となります。

なお、分割に際して津覇車輌館林作業所にて実施されています。
・東上線8連固定を分割した編成一覧
8連時代の編成 分割後@ 所属 配属年 分割後A 所属 配属年
8183F 8183F 平成20年 8184F 平成20年
8189F 8189F 平成19年 8190F 平成19年
8197F 8197F 平成20年 8198F 平成20年
8199F 8199F 平成20年 81100F 平成20年
81105F 81105F 平成19年 81106F 平成19年
81115F 81115F 平成19年 81116F 平成19年

修繕工事済みの8連を4連に分割した編成の改造部分、新設部分だけ白く塗られています。(写真上)
運転台部分を新設した8000系4両編成、クハ8184は運転台を新設した車両です。
(←浅草、池袋、大宮)
Tc8100-M8200-M'8300-Tc8400
・6連
・新製時に6連の編成
 沿線の開発が進み、日中の運用が4連では輸送力が不足したため、昭和47年製造の8156F(4次車)〜8172Fまでは新製時から6連で製造されました。
 また、8192Fと81110F、81113F、81114F、81117Fは、新製時の配属先が野田線用としたため6連で製造されています。
(ただし8192Fについては、8連の製造が始まったときに上り方先頭車は奇数という決まりがあったため、一時的に欠番扱いとなっていました。
その後、昭和55年に同編成が製造されました。このため、8191Fが昭和53年、8193Fが昭和54年に製造されたのに対し、8192Fは昭和55年製となっています。)


 6連の編成は、性能上MT比を1:1に統一するために4連+2連と編成の構成を同一にする必要があり、クハ8600に相当するサハ8700と1M車のモハ8500に相当するモハ8800をモハ8300とクハ8400の間に挟みこむ形になっています。
また、車内保温の関係で、3両+3両に仕切れるようにサハ8700の上り方には仕切戸が設置されています。

 6連のほとんどは野田線に配属されており、東上線に8108F、8111F、8112F、8114F、8156F、8161F〜8163F、8171F、8192Fが配属されています。
また、81110F、81113F、81114Fは未修繕時代は野田、東上各線に配置されていましたが、
修繕工事を実施し本線に転属、その後3編成とも野田線に転属しています。

また、この他にも4連に中間車を増備、または2連を中間車化の上挿入し6連とした編成と、800、850系に機器を捻出するために4連と2連を連結の上運転台機器を撤去し、暫定6連とした編成もあります。これらについては以下にまとめます。
中間車増備製造
 昭和47年から始まった新製6連の製造と同時に、輸送力増強のために8101Fから8114Fも4連から6連に増強されることなりました。
この際に仕様統一のため、新製6連と同様にクハ8600相当のサハ8700と、モハ8500相当のモハ8800を新製した上、モハ8300とクハ8400の間に挟みこみ6連化されました。

 特筆すべき点は、この増備された中間車の仕様が昭和47年から製造された5次車に合わせられている点で、中間の2連は窓の隅にRの無く、4連側にはRがあるという特異な形状となっています。
中間車化改造
 8115F、8118F、8129F、8140F、8145F、8146F、8148F、8150F、8151F、8154Fは、平成3年から平成8年にかけて、修繕工事を実施するのに合わせて末尾2桁が同数の2連の運転台を撤去した上で中間車化して組み込み、6連となっています。
(このため、8515F、8518F、8529F、8540F、8545F、8546F、8548F、8550F、8554Fは組み換えに供され現在は在籍していません、組み換えについては下図参照)

 この際、運転台撤去部分は完全に中間車化され、運転台を撤去した部分には中間車の構体が接合されており、その部分は外観ではわからないほどになっています。
(なお、接合された構体は窓の隅にRの無いタイプの構体が接合されており、8115F(8515F)と8118F(8518F)は1次車のため窓の隅にRがあり、運転台撤去部分と既存の部分で窓の隅の形状が異なります)

 例外として、8118Fは平成2年に修繕工事を受け、その後2年間は4連として活躍した後、平成4年に8518Fを中間車改造して組み込み6連となっています(他の編成については修繕時に一緒に6連化しています)
運転台撤去
 下記の8連固定の3連化改造のため、新設する運転台に部品を供出する必要があり、平成16年に野田線に在籍する4連+2連で6連として半固定状態で使用していた編成のうち、中間に運転台が挟み込まれている6編成のクハ8400、モハ8500運転台機器を撤去しました。

 工事内容としてはスカート、モハ8500の前面に設置されていたジャンパ栓、前面の表示幕、前照灯、尾灯を含むライトケースの撤去、乗務員室内の運転台関連機器一式を撤去しました。
その後、運転台撤去部分に転落防止幌が設置されています。

運転台を撤去し、暫定6連となった編成は以下の通りです。
8131F+8501F
8132F+8533F
8133F+8532F
8134F+8523F
8153F+8542F
8155F+8521F

しかし、もう少し編成番号に統一性を見出せなかったのだろうか・・・(管理者談)

8155Fと8521Fの運転撤去部分。
ライトケースは撤去され青く帯色で塗装されているほか、スカートも無くすっきりとしています。
その後、車体に転落防止幌が設置されました(画像下)
運転台機器は取り外された上で蓋でふさがれており、壁面に設置されていたドアスイッチ等の機器も撤去されています。
後から設置された転落防止幌、車体に溶接されています。 車内から転落防止幌を見た様子
(←浅草、池袋、大宮)
・新製、中間車増備、2連の中間車化車の挿入編成
Tc8100-M8200-M'8300-T8700-M8800-Tc8400


・暫定6連の編成
Tc8100-M8200-M'8300-Tc8400 + Mc8500-Tc8600
(下線のある車両が運転台撤去車)
・8連
 昭和52年製造分の8173Fからは、東上線での大量輸送を目的として8連で登場、この時に始めてサハ8900をが誕生しました。
6連に連結されるサハ8700はMG、CPなどの補助電源を搭載し、モハ8300とほぼ同等の床下機器配置となっていますが、
8連ではCP、MGなどのがモハ8300に搭載されているため、このサハ8900はすっきりとした床下配置となっています)


 8000系はMT比が1:1になるよう構成されており、6連のでは中間に2連相当の1M車を挟んだ形となりましたが、8連ではM8200+M8300の2M車のユニットを2ユニット連結する形となっています。
このため、上り方先頭車が奇数、下り方先頭車が偶数になるよう下り方4両の車両番号は、上り方の車番に+1されています。
(←池袋)
Tc8100-M8200-M'8300-T8900-T8900(+1)-M8200(+1)-M'8300(+1)-Tc8400(+1)
・2連

2連はモハ8500-クハ8600で構成される編成で、中間車2両のサハ8700-モハ8800も同じ構成となっています。

運用の増結用や支線用に製造され、80編成製造されています。
このうち6連の項に記した中間改造で10編成が中間改造されたため、現在(廃車前)は70編成が在籍しています。
これらモハ8500、モハ8800は1C4M式で、1C8M式でユニットを組むモハ8200-モハ8300とは電動機の型番が異なります。
(1C8M車はTM-63形、1C4M車はTM-64形を採用しています)

基本的には4、6、8連の増結用や支線用として使用されますが、2+2+2のように2連を数本連結して運転される列車もあります。

また、8000系が川越工場で全検が出来ない関係から、東上線用の森林公園検修区に所属する8000系が全検を受ける時には秩父鉄道を経由し、栗車管で検査を行います。
この際、秩父鉄道線内を走行する際、秩父線用のATSを搭載した森林公園区に所属する8505F、8506F、8510Fを牽引車として使用します。この3編成はこのため10000系と同様のマスコンハンドルに交換されています。
この件は8000系(D)で紹介しています
8000系の1C8M車(ユニット車)に搭載されているTM-63形直流直巻電動機
(←浅草、池袋、大宮)
Mc8500-Tc8600
・3連(800系、850系)
 3連である800系、850系は、佐野、桐生線と伊勢崎線末端部のワンマン運転用に改造された車両で、
平成17年に50050系登場で10030系を東上線に玉突き転属、それと引き換えに8連の8000系転属し改造することとなりました。

当初はサハを先頭車改造し4連を製造する予定でしたが、輸送量の都合からサハを廃車し3連で構成することとなり、
それぞれ先頭に立つモハ8200、モハ8300を先頭車改造し投入したものです。
東武では珍しくMT比が2:1になったため、再度形式を与えられています。
 また、この改造の際に中間のサハ2両が廃車となり解体されたため、712両という長年持ち続けた記録が幕を閉じました。

工事に際しては、修繕工事に合わせて行われ、津覇車輌において併せて行われました。
修繕形態はバリアフリー修繕編成(→(C)更新修繕における変化-Eにジャンプします)と同様の工事内容になっており、
ワンマン運転用の設備や、車内のアコモデーションもこれら形態Eに準拠しています。

800系は平成18年3月のダイヤ改正から館林地区に投入され、改造の終わった800・850系は6連に組成した上で暫定的に浅草口で使用していました。


改造種車については以下の通りです。
801F+851F←8195F
802F+852F←81101F
803F+853F←8187F
804F+854F←8193F
805F+855F←81103F

このうち805F、855Fは種車の関係上、他の編成と異なってドアが金属枠押えとなっています。

※800系・850系については下記ページも参照ください。
津覇車輌更新修繕の模様
 800系は上り方3両であるTc800-1(元Tc8100)+M800-2(元M8200)+Mc800-3(元M8300)で構成されます。
Mc800-3はM8300に運転台を新設したもので、新設した運転台は野田線の暫定6連から撤去した機器を再用し、
アルナ車両で新規で制作した前面を取り付け、従来車と変わらない出で立ちととなっています。
また、モハ800-2号車は、種車のM8200と異なり、屋根上の母線が引き直されており、ヒューズボックスも新設されています。
写真は運転台を新設したM803-3号です。

 850系は下り方3両であるMc850-1(元M8200)+M850-2(元M8300)+Tc850-3(元Tc8400)で構成されます。
Mc850-1はM8200に運転台を新設したもので、元々パンタグラフの搭載車輌だったことから前パンタ構造となっています。
800系のM800-2号車同様、屋根上の配管はすべて引き直されており、
850系の中間車であるM850-2号車は、種車が下り方に車いすスペースが設置されているので、800系と合わせるために上り方に移設しています。
運転台が増設されたMc850-1号車、屋上配管がクーラー脇を通って編成全体に引き通されている様子が見て取れる。
モーター通風器部分は機器箱を交わすように配管が曲げられています。
前面には鍵外しとパンタ上昇用機器が設置され、
前面に配管が下りる形となっています。
Mc850-1号車の下り方にヒューズボックスが新設されました。
ヒューズボックスはM800-2号車にも設置されています。
Mc850-1号車はモーターの通風路が
客室内の運転台背面部分に露出しています。
銘板は津覇とアルナの両名となっています。
800系、850系の誕生で廃車となったサハ8900、計10両のサハが廃車されました。
戻る
inserted by FC2 system