東武鉄道各線の表情(暫定版)
各路線紹介
※現在、各路線ごとに単独ページを作成中です。
東武鉄道は、本線系統、東上線系統、野田線系統の3種に分けられます。
○本線系統
本線系統等は東武伊勢崎線、日光線をはじめとした東京、埼玉、栃木、群馬、茨城の1都4県を走る線系統です。
本線系統には以下の線が該当します。
・伊勢崎線
 伊勢崎線は本線系統の基幹路線で、東武鉄道で最初に開業した路線でもあります。
開業当時は北千住〜久喜間の路線で、その後延伸を繰り返し、現在では浅草〜伊勢崎間全長114.5kmの路線となっています。
線路は浅草〜北千住間は隅田川に沿い、北千住から日光街道に併走しています。
日本での乗降員数でも上位に入る北千住を過ぎると、住宅地やベットタウンとなっている草加、越谷を通り春日部、レジャーランドを有する東武動物公園を経たのちに群馬県の加須、館林、足利、太田を通り伊勢崎まで続きます。

途中、北千住〜北越谷間には全国私鉄最大の複々線(全長19.0km)があり、外線が急行線、内線を緩行線とし1時間40数本の電車が最大行き交います。館林、太田は群馬県の東武の支線のターミナル的存在で、りょうもう号なども停車します。
昭和39年には地下鉄日比谷線と、平成15年から地下鉄半蔵門線と相互直通運転を開始、東京都心部と結ばれ一段と便利になりました。

平成18年3月のダイヤ改正で久喜を基準に分断され、浅草・半蔵門線〜久喜と久喜〜館林に分断、更に大田〜伊勢崎間がワンマン化されました。
・複々線を走行する伊勢崎線の列車
・亀戸線
 亀戸線は曳舟〜亀戸間3.4kmの路線です。
当初は伊勢崎線が東京駅まで乗り入れるためにまず越中島までの路線を計画したものでしたが、なかなか路線認可が降りずにその間に認可の下りた吾妻橋がターミナルとなり、やっと認可が下りた明治37年に曳舟〜亀戸間が開業し亀戸線となりました。

曳舟駅構内を除く全線が複線となっており、日中は7、8分の高頻度で列車が運転されています。
平成16年10月に全線ワンマン運転となり、全列車がワンマン改造された8000系が使用されています。なお、亀戸線と大師線は車両が共通運用となっています。
・大師線
 大師線は西新井〜大師前間1.0kmを結ぶ路線です。
本来は西新井から東上線下板橋までの連絡線である西板線として計画されるも関東大震災により伊勢崎線が被災、復興が優先され、西板線計画は凍結、昭和6年に地元からの要望で用地買収の済んでいた西新井〜大師前間が開業しました。

駅前には西新井大師があり、正月などは初詣などの客で混雑します。
平成15年に全線ワンマン運転となり、全列車がワンマン改造された8000系が使用されています。
・正月の恒例2本運転を行う大師線
・日光線
 日光線は伊勢崎線の東武動物公園から東武日光までの94.5kmを結ぶ路線です。
日光、鬼怒川といった観光地を結ぶ路線となっており、スペーシア、快速など行楽列車が多く走る路線となっています。
沿線には大平下、栃木、鹿沼、今市といった比較的大きめな都市があります。
平成18年の改正で南栗橋までは半蔵門線直通電車が乗り入れ、ニュータウン化した部分もあるようです。
また、平成18年からは栗橋でJRとの直通運転が開始され、新宿まで直通運転が行われています。

余談ですが、明神駅付近に東武鉄道で唯一のトンネル(40m)があり、これも必見ポイントとなっています。
・日光線を疾走するスペーシア。
・宇都宮線
 宇都宮線は日光線新栃木から分岐する線で、県庁所在地の宇都宮までを結ぶ線です。
路線は新栃木で分岐しますが、列車は栃木折り返しとなっています。
県の県庁所在地の宇都宮と中核都市の栃木とを結んでいますが、都心からの直通運転が無く、どちらかと言うとビジネス、観光というよりは通勤、生活路線として親しまれています。

平成18年までは5050系が使用されており鉄道ファンがよく見られましたが、近年は8000系が使用されています。
夕方に限り350系を使用した特急「しもつけ」が運転されていますが、それ以外は普通列車のみ運転されています。
・栃木駅に停車中の8000系
・桐生線
 桐生線は太田から藪塚、桐生を経て赤城まで達する20.3kmの路線で、元々は太田軽便鉄道の路線でした。
日中は頻繁に特急「りょうもう号」の大半の列車が乗り入れます。
現在は全列車がワンマン化され、ワンマン改造された8000系2連や800系、850系が運転されています。
また、小泉線(太田〜東小泉)と直通運転を行っており、小泉線の電車が桐生線にそのまま乗り入れます。
・先行して平成15年からワンマン運転が行われている東小泉〜太田間。
現在は桐生線との直通運転が行われています。
・佐野線
 佐野線は館林〜葛生間の22.1kmの線で、佐野鉄道を東武鉄道が買収したものです。
どちらかと言うと生活路線としての役割が大きいですが、佐野市以北は山奥の採掘場の間を縫って走るという感じの路線となっています。
貨物列車によるセメントや石灰石輸送は実施されていましたが、モータリゼーション化され平成13年に廃止となりました。
館林〜渡瀬駅間にある北館林荷扱所がその名残で、現在は鉄道車両の解体場となっており、東武をはじめとした関東一円の私鉄の車両の解体場となっています。
平成18年から全列車がワンマン化され、ワンマン改造された8000系2連や800系、850系が運転されています。
・北館林荷扱所を過ぎ、渡良瀬川橋梁へ向かう佐野線800系
・小泉線
 小泉線は館林〜西小泉間と東小泉〜太田間、計22.3kmの路線で、運用形態は館林〜西小泉間と東小泉〜太田間の2区間となっています。
館林〜西小泉間は館林線と呼ばれ、中原鉄道として開業したものを東武鉄道が買収したものです。
計画では西小泉から延伸して熊谷線と接続する「仙石河岸線」が計画されるも戦時下の状況で廃止となりました。
東小泉〜太田間は中島飛行場への輸送を目的に路線が敷設されました。
東小泉は当初信号所扱いでしたが、その後乗り換え専用駅となった後、現在の姿になりました。

現在は全列車がワンマン化され、ワンマン改造された8000系2連や800系、850系が運転されています。
また、小泉線(太田〜東小泉)と直通運転を行っており、小泉線の電車が桐生線にそのまま乗り入れます。
・西小泉駅に停車する5050系
・鬼怒川線
 鬼怒川線は下今市〜新藤原間16.2kmの線で、鬼怒川温泉への輸送、野岩鉄道への連絡線的存在となっています。
沿線にはウエスタン村や東武ワールドスクエアといったテーマパークがあります。

基本的に下今市で切り離した(区間)快速の6050系はこの線を経由し野岩鉄道、会津鉄道に乗り入れます。
普通・快速列車は6050系で運転されており、事実上この線には100系、JR直通車、6050系しか入らないようになっています。
○東上線系統
・東上線
 東上線は池袋から寄居までの75.0kmを結ぶ線です。当初は東上鉄道として開業し東武鉄道と合併、東武東上線となりました。当初は六日町など関越方面まで延伸する計画があったようですが計画のみで終わっています。

沿線には川越のような文化的都市や成増、和光、志木といったベッドタウンも存在します。
1日の輸送量は53万人と多く、また、JR埼京線、西武新宿線が比較的併走して走っていますが、料金、時間とも東武が有利といえるでしょう。

和光市〜志木間は複々線となっている反面、嵐山信号場〜寄居間が単線と、輸送力の差が歴然と出ています。
小川町で基本的には分断され、小川町〜寄居間はワンマンとなっています。
地下鉄有楽町線と相互直通運転を行っており、ウォーターフロントの新木場まで乗り入れています。
また、平成20年開業予定の副都心線との乗り入れも決定しています。

また、寄居では秩父鉄道と接続しており、以前は直通運転が実施され、土休日を中心に臨時列車が多数運転されていましたが、秩父鉄道が西武ATSを導入することを決定し平成4年に直通運転が中止されました。
現在は秩父鉄道が羽生まで路線があることを利用し、秩父ATSを積んだ8000系を利用して、東上線⇔本線間での車両移動(転属)や検査時などの際に列車が通ります。
池袋で並ぶ8000系の急行、準急
・越生線
 越生線は坂戸〜越生間10.9kmを結ぶ線です。
沿線には大学などがあり、通勤、通学路線としての顔も持つほか、梅の季節には越生梅林への訪問客で賑わいます。
列車はすべて4両で、平成20年のダイヤ改正時より全線でワンマン運転が実施されています。
○野田線
 野田線は埼玉の大宮から岩槻、春日部、野田、柏を経由して千葉県の船橋までの62.7kmの線です。
北の玄関口大宮から伊勢崎線との連絡駅の春日部、常磐線方面への柏、千葉房総方面への玄関口船橋を結ぶ路線です。
列車は柏で分断しており、大宮〜柏の大宮線、柏〜船橋の船橋線となっています。(一部大宮〜船橋間の直通列車があり)
長距離のため輸送量の差が多く、柏近辺と春日部近辺では区間列車が運転されています。

5070系が離脱して以来全列車8000系で運転されており、スピードアップが計られたものの、全列車普通運転なので時間がかかるようです。
複線化工事が進んでいるものの一部区間で単線が残っていますが、各駅で交換できる構造になっています。
・単線区間を走行する8000系
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